薫香が世界中で宗教儀式に必要とされていた理由の一つにその香りが<人の心に影響する>からであるという。
香りの力には気持の高揚と鎮静の相反する力がある。そんな香料の現象はアロマコロジーという。
薫香のなかで最高級は伽羅の木。その中に入っている樹脂化した香料が凄い匂いを発する。清らかで重厚。
木は長く生きる植物である。かんきつ系の王様、BERGAMOTE。この木にできる実の皮から香料は採油するがその皮を100年ほど乾燥した状態で放置していったものからはもう、BERGAMOTEの香りではなく美しい香木のようなものに変化した香りになっている。年月は香りを組織のなかで変化させる。その最たるものが沈香、伽羅の沈水香木である。