辻井伸行と藤の花の香り 

ラフマニノフが晩年過ごした家、スイス。湖畔の家を辻井伸行氏が訪れ、尊敬する作曲家、ピアニストのぬくもりを感じていらっしゃ様子がTVで映し出されていた。庭にでると藤の花が満開でありその香りをかいでいらっしゃる様子が印象的であった。おそらく私たちがその香りを嗅ぐ以上に嗅ぎこまれていたに違いない。ラフマニノフの曲の音がピアノの鍵盤以上に創作されて演奏されているように。自然の景色の美しさを音に託す作曲家は多い。風の音、木々の揺れの音はもとより、光の移り変わる音、雲の流れる音、湖の湖面に映し出される景色の音、これらは特別な嗅覚で音に伝達されていくのであろう。藤の花の香りはバラの成分、スズランの成分がかさなりあっているいわゆる花、ミツバチの好む香りである。ラフマニノフはロシアから苗を取り寄せたとのこと、日本の藤の花の香りとは異なっているかもしれないが。

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